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三竿健斗の獲得がJ移籍市場における本来の「あるべき使い方」- ZONE WEB

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“DAZNマネー”でJ移籍市場は変わるのか 代理人が予測「若手日本人の移籍が活発になる」

田邊伸明氏に訊く今冬の移籍動向 「クラブ格差がつく元年になる」

 Jリーグは2017年から10年間、パフォームグループが運営するスポーツのライブストリーミングサービス「DAZN(ダ・ゾーン)」と放映権契約を締結し、約2100億円という莫大な資金を得ることになった。これにより各クラブは、今季から配分金が増額される形で恩恵を受けることになるが、このいわゆる「DAZNマネー」は日本の移籍市場にどのような変化をもたらすのか。長年にわたってFIFA公認代理人として活躍し、国内外の移籍動向について熟知する田邊伸明氏に話を訊いた。

 今季開幕前、Jリーグは今後3年間の配分金を決定。“DAZNマネー”は「均等配分金」「理念強化配分金」「賞金」「降格救済金」「ACLサポート」の5つに分類されて、各クラブに支払われる。

 全クラブ一律の「均等配分金」を見ても、例えばJ1の1クラブあたりでは昨季の1億8000万円から3億5000万円へほぼ倍増。各クラブが“DAZNマネー”の恩恵を受けることになるが、移籍市場への影響を考えた時、ポイントとなるのが新設された「理念強化配分金」だ。これは年間4位クラブまでに3年間にわたって支払われるもので、今季で言えば優勝した川崎フロンターレが3年総額15憶5000万円、2位鹿島アントラーズが3年総額7億円、3位セレッソ大阪が3年総額3億5000万円、4位柏レイソルが3年総額1億8000万円を得ることになった。

 この上位クラブが多くの資金を得る制度がスタートしたことで、田邊氏は来季のJリーグが「クラブ格差がつく元年になる」と指摘する。

「一部のクラブが活性化し、格差がつくことは間違いありません。そもそも、Jリーグは各クラブの格差が緩やかなんです。リーガ(・エスパニョーラ)のようになってしまっては困りますが、今回の移籍市場でそうした傾向になりそうなアクションが、すでに起きています」

 それでは上位クラブが“DAZNマネー”を得ることによって、今オフの移籍市場ではどのようなことが起こるのだろうか。

来季開幕までに新助っ人を狙うのは難しい

まずポイントとなるのは、上位4チームでも順位によって倍も異なる金額と、最終節までもつれた今季の優勝争いだ。大逆転で劇的なJ1初制覇を果たした川崎だが、田邊氏によれば「お金を使わなくてはいけないと言っていたから、急に慌ただしくなっている」と、嬉しい悲鳴を上げているようだ。2位であれば「賞金」「均等配分金」「理念強化配分金」のトータルが11億7000万円だったところが、優勝したことで22億円にほぼ倍増。それだけの金額を獲得できると決まったのは、12月2日に行われた最終節の結果を受けてからだったため、“お金の使い道”について事前に準備できていないという。

 潤沢な資金を誇るクラブの補強というと、創設当時のJクラブがそうだったように、多くの人が「大物外国人」の獲得をイメージするかもしれない。今年ヴィッセル神戸が元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキを獲得したように、欧州でプレーする選手を狙うならシーズンが切り替わる夏の移籍市場での獲得を目指すことになる。また契約満了選手は、移籍ウインドーに関係なく獲得できるが、来季のJリーグ開幕に向けて今冬に新外国籍選手を獲得しようとする場合、田邊氏は時期的な問題から難しいと指摘する。

「普通に考えると、この時期は来季開幕までに獲得したい外国籍選手の狙いは定まっていて、すでにオファーを出しているもの。枠が余っていて、急にお金もできたから、リストアップしていた中からもう一人獲ろうというケースはあるかもしれませんが、このタイミングで外国籍選手を、冬の移籍市場で新たに獲りにいくというのはスケジュール的に少し遅い。

 DAZNがJリーグと契約した時、賞金を得るクラブが大物外国人選手を獲るといった話がクローズアップされていましたが、実際は賞金を元手にして来季開幕までにそういう動きを行うのは難しいと思います。来年1月中旬に新チームが始動し、ましてや上位クラブはACLを戦うから全体的に早くなる。つまり、お金をもらうところほど強化スケジュールが早くなるから、それに合わせて外国籍選手を獲りにいくのは難しくなるんです。本当に大物外国人選手の獲得を狙うクラブは、資金を夏まで取っておくでしょう」

 そうした事情を踏まえて、田邊氏は“DAZNマネー”によって今冬の移籍市場で起きるのは、「違約金がかかる日本人選手の移籍」だと予想している。

移籍市場における本来の「あるべき使い方」

高額な移籍金が飛び交う欧州サッカーシーンとは異なり、近年の国内移籍市場では違約金のかからない契約満了選手の獲得、いわゆる“ゼロ円移籍”が主流となっていた。だが今季から上位クラブが多額の補強資金を手にしたため、複数年契約選手を獲りにいく動きが活発になる可能性があるという。

「もともと複数年契約中の選手は違約金がかかるから獲れないと、原則リストアップしていない。でも、これだけのお金が入るなら移籍金を払って獲りにいこうよと。こうした動きは、“DAZNマネー”によって起きることだと思います。

 複数年契約を結ぶ有能な日本人選手を、お金を出して獲る――。それこそが移籍市場における、本来のあるべき使い方ですよね。お金ができたから真っ先に大物外国籍選手を獲るというのは、チーム強化において本質ではありません。あくまで一過性のものであって、チームの継続的な強化という点では、日本人選手を違約金を払ってでも獲るという流れが活発になるのは、移籍市場全体の活性化につながるはずです」

 もっとも田邊氏は、日本人選手の中でも年俸が高い選手を獲得する場合、複数年契約となり、数年間にわたって高額な支出が必要となるため、クラブ側が“DAZNマネー”を原資に獲得に動くのは考えにくいという。そうなると自ずと活性化するのは、年俸額の低い将来有望な「若手選手」だと見ている。

「2016年に鹿島アントラーズが三竿雄斗選手を東京ヴェルディから獲得したような移籍が、“DAZNマネー”によって起きるかもしれません」と、例を挙げた田邊氏は続ける。

“理念”に通じる使い方で市場活性化となるか

「獲得を狙う23歳以下の選手がユース出身の選手で、トレーニングコンペンセーション(※注)がかかっても最多で5200万円。それに加えて複数年契約による違約金を1億5000万円から2億円ほど払ったとしても、“DAZNマネー”で十分にまかなえます。

 そもそも、名称が『理念強化配分金』ですからね。若い選手の獲得に使って市場が活性化し、クラブや選手個人の強化につながることは、日本サッカー全体の発展という“理念”にも通じる使い方だと言えるかもしれません」

 年の瀬が近づき、来年の始動に向けて各クラブの補強の動きは激しさを増していく。今オフは“DAZNマネー”を得た川崎や鹿島が移籍市場の主役になると見られるなか、田邊氏の見立て通り、将来有望な日本人選手の移籍が活発になるのか注目される。

(※注)23歳以下の選手が移籍する場合、移籍先クラブはその選手が12~21歳までプレーしたクラブに対して、既定の育成補償金を支払うよう定めたFIFAルール

【了】

谷沢直也●文 text by Naoya Tanizawa(Football ZONE web編集部)

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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DAZNマネーによる移籍市場の変化においての記事に、今後移籍金を払って有望な若手を獲得する動きが見られるのではという例に東京ヴェルディから鹿島が獲得した三竿選手が挙げられています。

名前を思いっきり間違えてお兄さんである"三竿雄斗"としてしまってるところが「おいっ」って感じですが、鹿島フロントの先見の目の確かさを象徴するような選手獲得と言えますね。

実際に三竿選手は今シーズン層の厚いボランチ陣の中で若くしてファーストチョイスとなり、後半の快進撃を支える存在となりました。

そして先日のE-1選手権では日本代表に選出され、初キャップを踏みました。

強力な外国人選手の獲得も重要ではありますが、やはり先を見据えた選手獲得を行い、それを短期間で結果につなげるということが重要ということですね。

我らが鹿島アントラーズとしては、今回の三竿選手の獲得と成長をモデルケースとして、今後も未来の鹿島を支える逸材をしっかりと獲得し育てていく姿勢を保ち続けて欲しいですね。

そして三竿選手にはまだまだ成長していってもらい、鹿島を優勝に導く存在となって欲しいです。

次に三竿選手の涙を見るときは、タイトルを獲得したときですね!

頼んだぞ健斗!!!

 

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